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    vol.18

    坂井より子さん

    主婦歴40年の経験を生かした
    やさしい家庭料理を提案

    主催される料理教室や講師をつとめる親子教室では、料理と共に家事、子育てなど暮らしの知恵と技術を伝える活動をしていらっしゃいます。 毎日の暮らしの中で大切なことについて、お話を伺いました。

    日々暮らす中で習慣にしていること、大切にしていることはありますか?

    • 坂井さん

      人が生きる上で最も大切なのは、食事です。食事は愛情をこめて作っております。嫌々作るとイヤイヤの味になりますので、皆様においしいものを食べていただきたい。という気持ちで作ることを大切にしています。

      北麓草水


      心がけや愛情が物理的な材料や作り方などよりも、料理には大切ということでしょうか?
    • 坂井さん

      はい。そうですね。お料理だけではなく、お掃除、お洗濯などすべてに一番大切なのは、愛情をこめることですね。

      北麓草水

      嫌々ではないまでも、料理をするのが億劫に感じる時があります。気を付けないといけませんね。
    • 坂井さん

      同じ材料で同じように作っても味が決まらないような時は、気持ちや愛情が入っていらっしゃらない時ではないかしら。

      北麓草水

      お話を伺いながら見廻すと、坂井さんのご自宅は隅々まで整えられ、モノはあるべきところに気持ちよさそうに収まっています。二人のお子様を育てられ、今はお孫さんも一緒に暮らすご自宅も長い間愛情をかけられていると感じます。

    家庭料理を教えるようになったきっかけを教えていただけますか?

    • 坂井さん

      私は本当に平凡な専業主婦でした。ある日、買い物で町の花屋さんに寄った時のことです。生後6ヶ月くらいの赤ちゃんを連れている若いお母様と出会って、おしゃべりをしました。それでは、帰りましょう。という時に、その若いお母様が「私はこれからこの子の離乳食を買って帰ります。」と言ったことに私はとても驚いてしまって、「えっ?買うのですか?・・・ご自分で作ってあげて。」と思わず言ってしまいました。

      北麓草水

      若いお母さんにとっては、離乳食は加工品を買って与えるものだったのですね。
    • 坂井さん

      世の中が便利になりすぎてしまって、暮らしの中の当たり前のことを伝えていくことが、今とても大切なのだと思います。 そんなきっかけから、離乳食の作り方を教えて下さい。ということになって、若い方たちにお料理を教えるようになったのです。その時、赤ちゃんだった子たちは、今は5.6年生になっていると思います。

      北麓草水

      お料理を教えるときに大切にされていることは何ですか?
    • 坂井さん

      愛情をこめて作ることと旬のもので作ることが基本になります。旬なものは体が自然と欲しています。春は竹の子、山菜などアクのあるものをいただいて、体に溜まった毒素を出しますね。夏は体を冷やす、トマトやキュウリなど水分を多く含んだ野菜をサラダにして生でいただく。 日本の四季の変化はすばらしいです。日本に生まれたことに感謝をしないといけないです。お料理の作り方やレシピを学ぶだけではなくて、いかに毎日の暮らしの中で応用できるか、技を覚えていただきたいと思っています。

      北麓草水

      お料理のお仕事と毎日のご家族の食事や家事、学校から帰られたお孫さんのお世話と一日中活動的に動き回っていらっしゃる坂井さんです。数年前からご自宅の近くに畑を借りて、主にご主人が様々な野菜を育てていらっしゃいます。里山のような畑には、湧き水があってクレソンが自生していました。ここで採れる新鮮な野菜は坂井さんの手によって愛情いっぱいのお料理になって、ご家族の体と心を満たしています。そして、この場所は自然に囲まれて心静かになれる大切な場所だそうです。

    その他に大切にされていることはありますか?

    • 坂井さん

      好きなものはすごく大切にします。食器でも洋服でもいいものや高価なものでなくても、自分が好きなものは、ずっと大切にして使っています。洋服は普段着を大切にしていまして、本当に好きなもの気持ちの良いものを着るようにしています。器も家も人も何でも良いというのではなくて、少しこだわって、好きなものに囲まれて、愛情をかけて関係を大切に育んでいく生活が幸せだと思います。

      北麓草水

      きれいな姿勢とスタイル、そしてとてもハリのあるお肌を保つ秘訣を教えていただけますか?
    • 坂井さん

      週に一回、「命の貯蓄体操」という体操教室で体を動かしています。 教室の名前からもわかるように、同年代の方が多いですね。オヘソの下にある丹田を意識した呼吸をしながら、全身のツボを刺激して体をやわらかくする体操をします。年を重ねるとどうしても体が縮んでしまいますが、この体操をしますと体が伸びたという感じがし、姿勢がよくなるようですよ。 お肌の手入れは、朝と夜にせっけんをよく泡立てて洗います。その後は一つですむものを付けて保湿するだけです。手をかけないようになってからのほうが、肌が丈夫になってトラブルがなくなりましたね。不必要な栄養は与えないほうが健康な肌になるのかもしれないですね。

    年齢を重ねて、さらに美しく生き生きと毎日を過ごされている坂井さんのお話を伺っていると、毎日の暮らしを大切にすることが、自分の人生を愛し幸せに生きることなのだと感じました。ひとつひとつのことに愛情をもって行動することを心がけたいと思いました。 女性としていつまでも美しくあることのお手本を示していただきました。ありがとうございます。