大きな釜で脂肪酸と苛性ソーダを反応させて、まずせっけんのベースをつくります。次に甘茶蔓浸草水やグリセリン、糖、エタノールなどの原料を加えて攪拌を続けると、半透明のせっけん素地ができます。
熱によって変質しやすい精油や植物エキスなどの原料を最後に加え、さらに攪拌します。その後、とろみのある状態で細長いパイプに流し込み、冷やし固めます。
固まったらパイプから抜いて均一の大きさにカットし、約20~30日間温度と湿度を管理した部屋で乾燥熟成させます。この間に糖などの成分がせっけんの結晶の成長を抑制するため、透明になっていきます。
乾燥熟成したせっけんは、ひとつひとつ手作業で磨きます。丁寧に、かつ素早く拭き上げると、透明感のある艶やかなせっけんになります。熟練の技が求められる作業です。
形を整えるために専用の金型を使って成型します。角の取れた丸みのある形に整えられたせっけんは、女性の小さな手にも収まりがよく、泡立てやすい大きさです。
もう一度磨き、傷やごみがついていないか確認します。その後、包装して化粧箱に納め、品質に問題ないか最終試験を実施して完成です。こうして約40日間の工程を経て、お客様のもとにお届けしています。