桜の花が吹く頃に、柔らかな萌黄色の新芽を芽吹かせます。春の穏やかな光をたっぷり浴びたヨモギの新芽は、草もちや天ぷらなどにして昔から食されてきました。また、食用だけではなく、止血や痛み止めなどとしても広く利用され、葉の裏の絹毛はお灸のもぐさの原料になります。ヨモギは、とくに畦や草地を好んで自生し、日当たりのよい場所を好みますが、荒地であっても繁殖できる強い生命力があります。早春に地上部を刈り取って、葉だけを手作業で丁寧に集めて乾燥し、浸草水の原料にしています。