作家・アーティスト
草をとおして生き方と向き合う草の案内人
都会でも足元にある雑草と呼ばれる植物を通し、人が幸せに心地よく、その人らしく暮らしていくことを思考し続けていらっしゃるかわしまさん。暮らしの中に植物の持つ力を取り入れる提案や、自分自身に向き合う方法を著作やワークショップ、リトリートなどで伝えていらっしゃいます。かわしまさんが定期的にリトリートを開催されている、千葉県いすみ市にあるブラウンズフィールドを訪ねお話を伺いました。
ご自身が草花を見つめ続け、その実体験からの言葉は一つ一つにとても説得力を感じるお話でした。静かに小さく見える取り組みが、それを体験した人の心と生活に深く根を張ることで、少しずつ確実に何かが変わり始めるのかもしれません。雑草の生命力のような力が私たち一人一人の中、そして暮らしの中に宿ることで、自然と人の暮らしが美しく調和し、何世代先にも自然の美しさや恵みが引き継がれるように続いていくことを願わずにはいられません。かわしまさんにお会いした後に、家の周りに咲いていた カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)の花と葉先を摘んで、サラダに入れてみました。いつものサラダに可愛らしいお花が加わったことで、見て楽しく食べてみても野性的な香りがして、とても新鮮な感じがしました。春の七草には、都会では雑草として扱われてしまう草が含まれています。草を摘んで食べて生かすことは、本来は生活に欠かせないことだったのだと気づかせていただきました。たくさんの気づきのあるお話をありがとうございました。