料理家・グラフィックデザイナー
家庭で作れる丁寧なお菓子作りを提案
特別な道具や材料を使わずに、分かりやすく美味しく出来るレシピを開発し、お菓子教室やご著書、テレビ番組で提案されている飯塚さんです。下町にある古いビルをリノベーションしたアトリエは、合理的なキッチンと古い床材や家具が調和した美しい空間です。パリのアパルトマンのようなアトリエを訪ねて、習慣についてお話しを伺いました。
アトリエのドアを開けると、甘くやさしい香りがしました。その日の朝に焼いてくださった、フィナンシェとブッセをごちそうになったのですが、その味はやさしく、控えめながら深く、今まで食べた焼き菓子で一番美味しいと思うものでした。手づくりのお菓子は人の心を豊かにし、一緒に過ごす時間を豊かにしてくれるものなのだ、と思いました。お菓子教室の「un pur…」はフランス語で混じり気のない、純粋な、という意味があるそうです。経験や時を重ね、より純粋でシンプルなスタイルになっていらっしゃる、飯塚さんご本人と重なる言葉です。ありがとうございました。そしてごちそうさまでした。